第3回島根大学ミュージアム特別講座in広島「弥生時代の出雲青銅器文化」を開催

本日、広島市まちづくり市民交流プラザにて、第3回島根大学ミュージアム特別講座in広島「弥生時代の出雲青銅器文化」を開催しました。

本日の講師は、あの出雲市荒神谷遺跡発見の立役者、松本岩雄先生(島根県教育庁文化財専門官)でした。

「神々の国」といわれる出雲は、『古事記』『日本書紀』などの神話に多く登場しますが、1980年代までは、背景となる考古資料がそれ程多くありませんでした。ところが、1984・85年に出雲市荒神谷遺跡から銅剣358本・銅矛16本・銅鐸6個が出土。1996年には雲南市加茂岩倉遺跡で史上最多となる39個の銅鐸が出土し、弥生時代出雲の重要性が明らかになりました。

講義では、これらの出雲の青銅器の特徴、どのようにもたらされたのか?、何故埋められたのか?について解説がありました。

弥生時代の青銅器は、地域集団の農耕祭祀に使われていたとの理解が一般的です。しかし、松本先生は、当時、集団の存亡に関わる危機が訪れた際、首長が所有する青銅器を大地の神に捧げるために埋納したのではないのだろうかという独自の仮説を披露されました。

聴講者の皆さんは、こまめにメモをとったり、質疑を交わしたりと、大変熱心にのぞんでおられました。

次回は、12/7(土)13:30~14:45、「弥生時代の四隅突出型墳丘墓」です。次回のみ、少し広い会場になりますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。


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