2016年7月30日土曜日

花森安治・田所太郎が学んだ旧制松江高校(現島根大学)面影マップ

 花森安治・田所太郎が学んだ旧制松江高校(現島根大学)面影マップを作成しました。
 現在、島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム)で開催中のミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」で追加展示したいと思います。


2016年7月26日火曜日

島根大学ミュージアム特別講座in広島Part2「続・『古代出雲』文化へのいざない」

根大学ミュージアム特別講座in広島 Part2

・「古代出雲」文化へのいざない

日本列島や東アジア世界のなかで重要な位置を占めた先史・古代の「出雲」。
 この特別講座では、「古代出雲」をめぐる様々なトピックについて、島根大学の教員が、リレー形式で分かりやすく講義します。お気軽にご参加ください。

催:島根大学ミュージアム・島根大学古代出雲プロジェクトセンター・島根大学広島オフィス
場:広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟5階 研修室A
    (〒730-0036  広島市中区袋町6-36) MAP
金:無料
象:市民一般・高校生
員:60名 (事前申込み制・先着順)
申込み方法:
➡ 申し訳ございません。定員に達しましたので、締め切らせていただきました。多数のご応募ありがとうございました。

問合せ先:
島根大学広島オフィス(〒730-0032 広島市中区立町1-23ごうぎん広島ビル4F)
TEL:082-236-1926
FAX:082-236-1927
メール:su-hiroshima@jn.shimane-u.ac.jp

第1回「初めて列島に到達したホモ・サピエンスの痕跡-中国山地~隠岐諸島における後期旧石器時代前半期の石材獲得行動-」
講師:及川 穣(島根大学法文学部准教授)
日時:平成28年10月22日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)

第2回「弥生時代の集落・墳墓からみた『出雲』の成り立ち」
講師:会下和宏(島根大学ミュージアム副館長・准教授)
日時:平成28年11月5日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)

第3回「考古学からみた先史・古代の出雲と朝鮮半島」
講師:平郡達哉(島根大学法文学部准教授)
日時:平成28年12月3日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)

第4回「再生される四隅突出型墳丘墓」
講師:岩本 崇(島根大学法文学部准教授)
日時:平成29年1月21日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)

第5回「東アジアのなかの古代出雲」
講師:大日方克己(島根大学法文学部教授)
日時:平成29年2月4日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)

第6回「『出雲国風土記』と掘り出された古代の道」
講師:大橋泰夫(島根大学法文学部教授・島根大学古代出雲プロジェクトセンター長)
日時:平成29年2月18日(土) 13:15~14:45 (13:00開場)





2016年7月22日金曜日

キャンパス内が歩きスマホだらけ

本日のキャンパス内は、いつにも増して歩きスマホの学生を多く見かけました。
なにやらスマホを凝視しながら、ミュージアムに入館し、すぐに出ていく学生も・・・

あとで分かりましたが、新しいポケモンのゲームに熱中していたようです。
なんだか不思議な世の中になったものです。

2016年7月21日木曜日

花森安治・田所太郎関連マップ

花森安治・田所太郎関連マップ
ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」 に展示するために、花森安治田所太郎にゆかりのある関連スポットのマップを作りました。

花森安治・田所太郎関連マップ
  1. 旧制松江高校(現島根大学) 昭和5年から花森・田所が通った全国で17番目の旧制高校。今の正門(登録有形文化財)、教育学部棟東側と西側の石段は、松江高校時代のもの。
  2. 李白酒造 旧制高校時代、田所太郎が好んで飲んでいた酒。明治15年創業。
  3. 島根大学旧奥谷宿舎(旧制松江高校外国人宿舎) 松江高校に関連する唯一の現存の建物物。ドイツ人教師宿舎として、大正13年に建てられた。戦後、田所太郎の恩師・原弘二郎教授も暮らした。登録有形文化財。
  4. 出雲そば・きがる 戦前からある老舗蕎麦屋。戦後、花森安治も食べに来ていた。
  5. 塩見縄手 松江城北側の通り。高校生・花森安治が残した歌がある。「この宵は 塩見縄手の北堀に 青き霧ふる 君は来ずして」―。小泉八雲旧居近くの濠端にあった一軒家を借りて、田所太郎が暮らしていた。
  6. 映画館「松江キネマ倶楽部」 大正10年開館。松江高校時代、花森安治や田所太郎が、小津安二郎などの映画鑑賞会を開催していた。(現在はありません。)
http://museum.shimane-u.ac.jp/main_gate.html
登録文化財・島根大学(旧制松江高校)正門

http://museum.shimane-u.ac.jp/okudani.html
登録文化財・島根大学旧奥谷宿舎(旧制松江高校外国人宿舎)

2016年7月20日水曜日

田所太郎「松江高校のころ」

 NHKドラマ「とと姉ちゃん」に登場する五反田一郎のモデルといわれる田所太郎が亡くなった翌年、彼の著作を集めた『戦後出版の系譜』(日本エディタースクール、1976年)という本が出版されています。
 このなかに、1967年に書かれた「松江高校のころ」という文章があります。

 「きみは理性というものを失っているのか」

 既に1年留年し、さらに出席日数が足りず、中退寸前だった高校生の田所太郎に向かって、副保証人(担任)の原弘二郎教授が放った言葉です。

 東京から松江高校(現・島根大学)に進学した田所は、松江城濠端の小泉八雲旧居近くにある一軒家を借りて住んでいました。当時は、ろくに学校にも行かず、家に引きこもって、イワシのミリン干しをつまみに、出雲銘酒「李白」を飲んでいたと本人が述懐しています。

 原教授は、あと1日の欠席で退学になる田所に対して、懇々と彼の無軌道ぶりを改めるよう諭しました。田所は、原教授の言葉よりも、こうした先生の真摯な態度のなかに、抗しきれないものを感じ、それからは1分の遅刻もなく登校、各科目で満点をとって、無事卒業したそうです。

 今も昔も、学校に出てこない学生はいるようです。そして、原教授のように、学生のことを親身に思いやる、面倒見のよい先生は、今も島根大学のなかにたくさんいらっしゃると思います。

 なお、田所太郎の恩師・原弘二郎教授は、昭和5年から昭和28年まで、松江高校と島根大学で西洋近代史の教鞭をとっておられます。
 そして、戦後、昭和23年頃島根大学旧奥谷宿舎(旧制松江高校外国人宿舎)にも暮らしていました。

 現在、この島根大学旧奥谷宿舎を会場にして、ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」を開催しています。こうした場所で田所太郎の展示会が開催できることに、何かの縁を感じます。
田所太郎『戦後出版の系譜』日本エディタースクール、1976年
http://museum.shimane-u.ac.jp/okudani.html
國登録文化財・島根大学旧奥谷宿舎(旧制松江高校外国人宿舎)

2016年7月19日火曜日

第90回ミュージアム講座「太平洋の小さな島国からみる世界~ヴァヌアツをフィールドとして」(兼:まつえ市民大学連携講座)のご案内【8/6】

 平成28年度島根大学ミュージアム市民講座第1ステージ「世界を股に掛ける!島大の調査研究(フィールドワーク)」(兼:まつえ市民大学連携講座)の最終回です。この連続講座では、世界各地で行われている島根大学教員によるフィールドワークについてご紹介します。
 今回は、ヴァヌアツという太平洋に浮かぶ小さな島国における文化人類学のフィールドワークについてご紹介します。
 どなたでもご予約なしで聴講できます。多くの方々のご参加をお待ちしております。

主催 島根大学 研究・学術情報機構 ミュージアム
共催 まつえ市民大学
対象 市民一般・高校生
講師 福井栄二郎(島根大学法文学部准教授)
日時 平成28年8月6日(土) 13:00~14:30
場所 松江スティックビル (松江市白潟本町43番地) 松江市市民活動センター 201・202研修室
その他 
 ・参加費無料
 ・申込み不要
 ・受講者は、スティックビル駐車場料金が1日¥200に割引になります。

島根大学オープンキャンパス企画「ミュージアム展示クイズに答えて島大グッズをゲットしよう!」

島根大学オープンキャンパスにあわせて、下記のイベントを開催します。
多くの高校生のご来館をお待ちしております!

「ミュージアム展示クイズに答えて島大グッズをゲットしよう!」

日時:平成28年8月7日(日)~8月8日(月) 9:00~16:30
場所:島根大学ミュージアム本館(松江キャンパス内) アクセス


2016年7月18日月曜日

島根大学ミュージアム・附属図書館ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」好評開催中!

 開館直前にどうにか展示準備が終わり、無事、島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム)にて、ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」を開催することができました。

 NHKニュースで報道されたこともあり、おかげ様で3連休中は多くの来館者がありました。

 会場の島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム)ですが、建物前の駐車場が2台分しかございません。
 大変申し訳ございませんが、できるだけ公共交通機関でご来館いただければ幸いです。塩見縄手から城下町の散策などされながら来館するのも楽しいです。近くの石橋町には、蕎麦屋・惣菜屋・パン屋・醤油屋・酒屋、千手院、奥谷町内には田原神社・桐岳寺などもあり、楽しめます。




編集者・花森の出発点になった松江高校『校友会雑誌』、『暮しの手帖』創刊号など展示しています。


主催 島根大学ミュージアム島根大学附属図書館

<第1期>
時:平成28年7月16日(土)~8月28日(日) 10:00~17:00
   〔土日祝日のみ開館。平日は休館〕
場:島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム、旧制松江高校外国人宿舎) (松江市奥谷町140:アクセス)
※駐車場2台分あり

<第2期>
時:平成28年8月30日(火)~10月16日(日) 9:00~17:00
場:島根大学附属図書館本館 展示室 (松江市西川津町1060:アクセス)


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2016年7月16日土曜日

第89回ミュージアム講座「寧夏回族自治区における課題解決型の研究交流について~島根大学・寧夏大学国際共同研究所の活動紹介」を開催しました。

 本日、第89回ミュージアム講座「寧夏回族自治区における課題解決型の研究交流について~島根大学・寧夏大学国際共同研究所の活動紹介」を開催しました。
 今回の講師は、関耕平先生(島根大学法文学部准教授/島根大学・寧夏大学国際共同研究所副所長)でした。

 まず最初に、中国寧夏回族自治区とは、どのような場所なのかについてスライドによる紹介がありました。島根県とも友好交流が結ばれるなど、大変関係が深い地域であることが分かりました。
 また、寧夏大学には、2005年に、島根大学・寧夏大学国際共同研究所が開設されており、様々な産官学による共同研究が継続的に行われています。中国の都市部には、日本の多くの大学が出張所を設けていますが、中国内陸部にスタッフが常駐して研究所を運営しているのは、島根大学だけです。
 後半は、この研究所を拠点に取り組まれている、中国における農業用プラスティックの使用と廃棄による環境汚染問題、その回収処理に関する調査研究について解説されました。中国では、ビニールハウスなどで使用されている農業用プラスティックの土壌汚染が問題になっており、その解決に向けて、日本の先進的な回収システムが参考にされつつあります。島根大学による、こうした環境研究の取り組みによって、国際貢献が進められているとのことでした。
 
 最後に会場からは、寧夏に訪れた経験がある方などから多くの質問がなされ、活発な議論を深めることができました。

次回は、8/6(土)、「太平洋の小さな島国からみる世界~ヴァヌアツをフィールドとして」(第90回)です。ご期待ください。

2016年7月15日金曜日

花森安治・田所太郎責任編集の松江高校『校友会雑誌』

 先週末から今週のNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」では、 花山伊佐次(唐沢寿明さん)と五反田一郎(及川光博さん)のツーショットシーンがよく出てきます。
 2人のモデルは、それぞれ旧制松江高校(現・島根大学)出身で、編集者として活躍した花森安治(『暮しの手帖』創刊)と田所太郎(『図書新聞』創刊)であるといわれています。
 そして、2人の編集者としての原点は、旧制松江高校時代にあります。
 2人が編集した松江高校『校友会雑誌』が、島根大学附属図書館に所蔵されています。
(最近、問合せが増えているそうです。【附属図書館のブログ】)

 今回のミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」 では、花森と田所が責任編集で制作した『校友会雑誌』第20・21号も展示します。
  『校友会雑誌』第20号は、 編集者花森安治の原点になりました。体裁は、花森の考えで、従来のA5版から変形B6版に変更されました。表紙は、水色の線による方形図形を重ねた文様のシンプルなものです。紙も印刷屋からいろいろな種類を取り寄せて、自身で選んだそうです。
 また、この号に掲載されている花森の小説「泣きわらひ」は、文章の改行がまったくなく、1ページすべてが縦書きの活字で埋め尽くされています。まるで、内容よりも見た目の印象にこだわっているかのようです。
 花森の編集後記からは、彼の編集に対する大変な意欲や”こだわり”がうかがえます。

 「本号の責任はすべて僕にある。この編輯は全く僕によって、その独断のもとになされた故に  この点、委員田所、保古の厚意に感謝したいと思ふ。・・・カットを入れてはどうかといふ意見もあった。・・・僕は断然これに反対した。・・・活字の集団と、直線による紙面構成に美を見出して・・・」(花森安治の編集後記より)

 この斬新なデザインは、のちのちも伝説になるほどでした。
 NHKの「とと姉ちゃん」でも、花森の細かい”こだわり”を唐沢寿明さんが演じておられます。そのルーツは、松江高校時代にあったことが分かります。
(敬称略)
花森安治責任編集校友会雑誌20
(変形6版。9ポイント明朝体一段組)
花森が「編集者の出発点」と語る号

2016年7月12日火曜日

「山陰中央新報」にミュージアム講座「寧夏回族自治区における課題解決型の研究交流について~島根大学・寧夏大学国際共同研究所の活動紹介」の紹介記事掲載

 今朝の「山陰中央新報」文化欄に、16日(土)13:00から開催予定の第89回島根大学ミュージアム講座「寧夏回族自治区における課題解決型の研究交流について~島根大学・寧夏大学国際共同研究所の活動紹介」講演内容が掲載されています。

 執筆されたのは、当日、講師をしていただく、関耕平島根大学法文学部准教授(島根大学・寧夏大学国際共同研究所副所長)です。

 島根大学・島根県・松江市と寧夏回族自治区との、環境問題、地域問題に関する産官学連携、国際連携について紹介してあります。

 当日の講演では、より具体的なお話があると思います。予約不要ですので、お気軽にご参加ください。

日時:平成28716日(土) 13001430
場所:松江スティックビル(松江市白潟本町43番地) 松江市市民活動センター 201202研修室

2016年7月8日金曜日

川津小学校の児童から礼状をいただきました。

川津小学校3年生の児童から、6/22のミュージアム見学のお礼状をいただきました。わざわざありがとうございました。
また遊びに来てください。

2016年7月7日木曜日

島根大学ミュージアム・附属図書館ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」

根大学ミュージアム・附属図書館 ミニ企画展

制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎


 NHK連続テレビ小説とと姉ちゃんの登場人物、花山伊佐次五反田一郎のモチーフは、それぞれ旧制松江高校(現・島根大学)出身で、編集者として活躍した花森安治(『暮しの手帖』創刊)と田所太郎(『図書新聞』創刊)であるといわれています。
 2人の編集者としての原点は、旧制松江高校時代にあります。今回のミニ展示では、現存する旧制松江高校唯一の建物である「島根大学旧奥谷宿舎(旧制松江高校外国人宿舎)」などを会場にして、わが校から輩出された2人の異才編集者の足跡についてたどります。

主催 島根大学ミュージアム島根大学附属図書館

<第1期>
時:平成28年7月16日(土)~8月28日(日) 10:00~17:00
   〔土日祝日のみ開館。平日は休館〕
場:島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム、旧制松江高校外国人宿舎) (松江市奥谷町140:アクセス)
※駐車場2台分あり


<第2期>
時:平成28年8月30日(火)~10月16日(日) 9:00~17:00
   ※好評につき会期延長しました。
   ※附属図書館開館カレンダー
場:島根大学附属図書館本館 展示室 (松江市西川津町1060:アクセス)


主な展示物
・解説パネル
・旧制松江高校『校友会雑誌』18~21号
・花森装本『旧制松高物語』今井出版 1968年
・『暮らしの手帖』創刊号~
花森安治著『一戔五厘の旗』暮しの手帖社 1971年
・田所太郎著『出版の先駆者』光文社 1969年
・田所太郎著『戦後出版の系譜』日本エディタースクール出版部 1976年
杉山平一著『巡航船』編集工房ノア 2009年

※入館無料
編集者・花森安治の原点となった松江高校『校友會雑誌』20
(島根大学附属図書館 所蔵)
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2016年7月6日水曜日

博物館見学実習でモニュメントミュージアム来待ストーンを見学

本日の博物館見学実習では、モニュメントミュージアム来待ストーンを見学させていただきました。
来待層をくりぬいたトンネルを越えると、石切場を利用したミュージアムが現れます。何度行っても非日常的な雰囲気が感じられる素晴らしい空間です。

本日は、副館長さんにわざわざ解説をしていただきました。博物館の概要・経営形態、経験に根ざした展示の工夫・苦労話など、学芸員を目指す学生にとって、大変参考になる内容でした。

お忙しいなか、ご対応いただき、どうもありがとうございました。

2016年7月5日火曜日

花森安治装本『旧制松高物語』

 写真は、朝日新聞松江支局編『旧制松高物語』今井書店 1968年の表紙です。
装本は、花森安治、表紙の下駄のイラストも花森によるものです。シンプルかつ洗練された仕上がりです。
『旧制松高物語』 B6版
この本のなかで、花森の恋をとりもった加藤恂二郎教授のエピソードがでてきます。
 昭和8年も押し迫った夜更け、前年度に卒業し、東大に進んだ花森が、教授の家を訪ねたそうです。教授が「どうした」と尋ねると、松江の呉服屋の娘さんと恋愛しているのだが、先方の親が結婚に反対しているといいます。そこで、教授は、ハオリ、ハカマに身を固めて、人力車で呉服屋に乗り込みました。そして、一も二もなく、結婚を認めさせたそうです。
 花森以外の卒業生も、教授を慕って、しばしば自宅に訪れていました。教授は、教え子の孫を膝に抱いて、「お前たちの最大傑作である」とご満悦だったそうです。
 松江高校の教授と生徒が、信頼関係で結ばれていたことが分かるエピソードです。このような伝統は、今も島根大学の教育のなかに生き続けていると思います。

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2016年7月4日月曜日

花森安治と田所太郎

 今朝のNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」では、終戦直後、五反田一郎らが復員し、出版社再開の話が始まりました。
 及川光博さん演じる五反田一郎のモデル、田所太郎は、旧制松江高校(島根大学)の出身で、花森安治とともに文芸部に所属、『校友会雑誌』の編集に携わっていました。小泉八雲旧居近くの借家に住んでいたそうです。
 田所の著書『出版の先駆者』(1969、光文社)の裏表紙のなかで、作家・杉浦明平は、田所について「色白で目鼻だちいともよくととのい、・・・まさしく色男の見本であった。女と酒の古都・松江で、美女たちにもてすぎて卒業が一年遅れた・・・」と述べています。(実際の田所は、無口で愛妻家だったようです。)
 昭和9年、田所は東京帝国大学仏文科に進み、『帝国大学新聞』編集部で花森と再会します。
 常子こと大橋鎭子を花森安治に紹介したのも、松江高校・東京大学で花森とずっと一緒だった田所なのでした。
(敬称略)

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2016年7月3日日曜日

【島根大学の偉人6】田所太郎

田所 太郎 (1911.8.6 - 1975.6.6)

編集者、新聞経営者。『図書新聞』の創刊者。

1911(明治44) 東京都に生まれる。
1930(昭和5) 旧制松江高等学校(島根大学前身校)に入学。文芸部に所属。
1934(昭和9) 1年留年ののち、松江高校を卒業。東京帝国大学仏文学科に入学。『帝国大学新聞』編集部に入部。部員に花森安治田宮虎彦扇谷正造岡倉古志郎杉浦明平など。
1941(昭和16) 日本出版文化協会にはいり、機関紙「日本読書新聞」の編集長に。
1945(昭和20) 『暮しの手帖』を創刊した大橋鎭子を花森安治に紹介する。
1949(昭和24) 図書新聞社を設立。「図書新聞」を創刊。
1969(昭和44) 著書『出版の先駆者』(1969、光文社)を刊行。
1975(昭和50) 死去。享年63歳。
(敬称略)
著書『出版の先駆者』(1969、光文社)

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花森安治の『暮しの手帖』

 NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん‬」で唐沢寿明さん演じる花山伊佐次のモデル、花森安治が島根大学OBであることから、これを機に時々紹介していきたいと思います。

 『暮しの手帖』75(1964.9)では、花森が「日本紀行4」として松江の街並み・暮らしをカラー写真で紹介しています。今と違って、昭和30年代の松江は出雲瓦の家並みが続き、本当に美しい城下町だったことが分かります。
 ハイカラな神戸育ちの花森にとって、それとは対照的に保守的で伝統を残す松江での生活は、その後の編集人生に大きな影響を与えたようです。また花森は、東大時代に、松江高校・加藤恂二郎教授のはからいで、松江の老舗呉服屋の娘さんと結婚しています。
 花森にとって、松江は特別な町だったのです。(敬称略)

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2016年7月2日土曜日

島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム)で明治20~40年代の教科書展示中!

 ただいま、島根大学旧奥谷宿舎(サテライトミュージアム)では、明治20~40年代の小学校で使用されていた教科書、江戸時代の絵図などを展示しています。

 クーラーきいていますので、お気軽にご来館ください。入館無料です。








【島根大学の偉人5】花森安治

花森安治 1911.10.25 - 1978.1.14

編集者、グラフィックデザイナー、ジャーナリスト、コピーライター。
生活雑誌『暮しの手帖』の創刊者。

1911(明治44) 神戸市須磨平田町に生まれる。
1924(大正13) 雲中尋常高等小学校卒業。同級生に田宮虎彦、1級上に淀川長治
1929(昭和4) 兵庫県立第三神戸中学校卒業。
1930(昭和5) 旧制松江高等学校(10期文甲、島根大学前身校)に入学。母・よしの死去。
1931(昭和6) 文芸部に入部。田所太郎も編集部員。
1932(昭和7) 『校友会雑誌』第20号を責任編集。レイアウトなど手掛ける。
1933(昭和8) 松江高校卒業。東京帝国大学文学部美術史学科入学。『帝国大学新聞』編集部に入部。部員に、田宮虎彦扇谷正造岡倉古志郎杉浦明平田所太郎など。
1935(昭和10) 結婚式をあげる。
1936(昭和11) 化粧品メーカー伊東胡蝶園(後のパビリオ)で働き、広告・PR雑誌を手掛ける。
1937(昭和12) 東京帝国大学卒業。
1940(昭和15) 結核のため除隊。伊東胡蝶園に復職。
1941(昭和16) 大政翼賛会実践局宣伝部に勤める。
1945(昭和20) 田所太郎の紹介で、大橋鎭子に会う。
1946(昭和21) 大橋鎭子を社長とする衣装研究所を設立。『スタイルブック』刊行。
1947(昭和22) 父・恒三郎死去。
1948(昭和23) 「美しい暮しの手帖」創刊。社名を「衣装研究所」から「暮しの手帖社」に変更。
1969(昭和44) 『暮しの手帖』100号を迎える。101号から「2世紀1号」に。
1978(昭和53) 心筋梗塞のため死去。享年66歳。
(敬称略)

参考文献
津野海太郎 2013『花森安治伝』新潮社 ほか
『暮しの手帖』75(1964.9)
シンプルで洗練されたデザイン。この号には、花森による松江の紹介記事が掲載されている。
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2016年7月1日金曜日