ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」(第2期)好評開催中! (その2)


 ドラマの締めくくりとなる最終週は、花山が、病気に倒れながらも、戦時中の人々の暮しについて、記録を残そうとするストーリーです。
 ミニ企画展では、これに関連する下記の資料を手に取って閲覧することができます。ご来館をお待ちしています。

◆暮しの手帖編『戦時中の暮しの記録』保存版
1969(昭和44.8.15 (B5版。函入り)
 全国の読者からよせられた1700編の手記から、140を選んでまとめたもの。
 花森の「まえがき」には、以下のように記されています。
「戦争の経過や、それを指導した人たちや、大きな戦闘については、・・・くわしく正確な記録が残されている。しかし、その戦争のあいだ、ただ黙々と歯をくいしばって生きてきた人たちが、なにに苦しみ、なにを食べ、なにを着、どんなふうに暮してきたか、どんなふうに死んでいったか、どんなふうに生きのびてきたか、それについての、具体的なことは、どの時代の、どこの戦争でもほとんど、残されていない。その数少ない記録が、ここにある。」


花森安治『一戔五厘の旗』暮しの手帖社
1971(昭和46.10 (B5版。函入り)
花森が『暮しの手帖』に書いてきた文章から選んだ29本のエッセイ集。
「一戔五厘」は戦前のハガキの値段。戦時中、男たちは、このハガキ1枚で軍隊に召集され、「虫けら」のように亡くなっていったことから、本のタイトルが命名されています。
「戦場」「武器をすてよう」「国をまもるということ」「無名戦士の墓」「見よぼくら一戔五厘の旗」など、戦争に対する積極的な発言がみられます。刊行された時代は、70年安保反対が叫ばれた頃でした。
 この著書は、第23回読売文学賞を受賞しています。


ミニ企画展「旧制松江高校出身の異才編集者 花森安治と田所太郎」(第2期)
時:平成28年8月30日(火)~10月16日(日) 9:00~17:00
   
※10月16日(日)まで会期延長しました。
   ※附属図書館開館カレンダー (開館日をご確認ください)場:島根大学附属図書館本館 展示室 (松江市西川津町1060:アクセス)

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