2018年1月27日土曜日

島根大学特別講座 in 広島 Part3「掘り出された『出雲国風土記』の世界」を開催しました。

 本日、広島市まちづくり市民交流プラザにて、特別講座 in 広島 Part3「続・古代出雲文化へのいざない」(第2回)を開催しました。
 講師は、来年3月に名古屋で開催される「古代出雲文化フォーラムVI」に登壇される予定の大橋泰夫先生(島根大学法文学部教授)が務められ、「掘り出された『出雲国風土記』の世界」と題して講演されました。
 講演では、奈良時代に編纂された『出雲国風土記』に記述されている内容が、実際に遺跡からどのように見つかっているのかについて解説されました。

 まず、古代の山陰道や隠岐道について、近年の発掘調査の成果から紹介がありました。当時、出雲国の役所がある出雲国府を中心にして、東西方向に山陰道が通り、北方向には隠岐道が伸びていたことが、『出雲国風土記』に記述されています。これらの道が、実際にいくつかの発掘調査現場において発見されており、文献の記述を裏付けています。
 次に、出雲の古代仏教文化についての解説がありました。わが国には、538年(欽明天皇13年)頃、仏教が伝来したとされています。そして、地方に仏教寺院が建立されるようになるのは、7世紀後半頃以降と考えられています。
 出雲国でも寺院が造営されたようで、『出雲国風土記』によれば、奈良時代、11ヶ所ほど存在していたと記述されています。しかし、出雲国府近辺では、出雲国造家によって建立された山代郷南新造院(四王寺)がありますが、720年代頃に造営されたとみられており、他国より30年程度遅かったと考えられています。出雲国は、神社の数が大和や伊勢に次いで多く、律令国家の神祇祭祀において重要な位置を占めていました。このことが、仏教を忌避することにつながり、仏教寺院の造営を遅らせたのかもしれません。
 現在、山代郷南新造院(四王寺)は、発掘調査の進展によって、礎石建物跡が発見されるなどしています。こうした建物が、寺院のなかのどのような施設になるのかについては、今後の継続調査が必要であるとのことでした。
 前回に引き続き、今回もたくさんの広島の皆様にご聴講いただきました。どうもありがとうございました。

2018年1月22日月曜日

【本日の団体見学】島根町の皆様

本日は、松江市島根町の皆様が団体見学されました。
寒いなかでしたが、熱心にご見学いただきまして、まことにありがとうございました。

2018年1月6日土曜日

第100回島根大学ミュージアム市民講座「隠岐諸島黒曜石原産地の開発・利用からみたアジア新人文化の起源と展開」(まつえ市民大学連携講座)を開催

 本日午後より、松江スティックビルにて、第100回島根大学ミュージアム市民講座「隠岐諸島黒曜石原産地の開発・利用からみたアジア新人文化の起源と展開」(まつえ市民大学連携講座)を開催しました。

 10年前から開催している島根大学ミュージアム市民講座も、今回が第100回となりました。これも熱心にご参加いただいています市民の皆様のおかげです。また、ご多忙のなかを、講演いただいております島根大学内外の先生方のおかげでもあります。改めてお礼申し上げます。

 さて記念すべき第100回講座は、先史考古学の及川穣先生(島根大学法文学部准教授)にご講演いただきました。最近発掘成果が発表されて話題をよんだ隠岐島での黒曜石原産地遺跡をはじめとした旧石器時代から縄文時代にかけての黒曜石に関するお話でした。

 まず、旧石器時代とはどのような時代だったのかについて、古環境や生息していた動物、使用していた石器などから説明がありました。日本列島では、約4万年前の石器が見つかっているそうで、この時代までには舟を使って列島に人類が渡ってきていたと考えられています。中国地方にやってきた人類は、例えば大山などの高い山に登って周辺を見渡すなどして、地形を把握し、資源の探索をしたと推定されます。黒曜石という石器の素材として有用な資源がある隠岐島もこうして人類によって早くから利用されたのでした。

 及川先生は、この隠岐島をフィールドにして、島内を徹底的に踏査し、黒曜石の産出地点をつきとめられました。また、久見宮ノ尾遺跡の発掘調査では、 旧石器時代後半から終末(約2200016000年前)とみられる石器などが出土したそうです。

 講座では、実際に出土した石器を受講者が手にもって観察する体験もできました。なお、今回、紹介された黒曜石の資料や研究成果については、島根県立古代出雲歴史博物館で開催予定の企画展「隠岐の黒曜石」【3/23-5/16】で展示される予定です。

2018年1月4日木曜日

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます
本年も島根大学ミュージアムを何卒よろしくお願い申し上げます

ミュージアム本館は本日から開館しております

イヌ骨格標本(島根大学ミュージアム所蔵)